巻線機のモーション制御
  

巻線機のモーション制御では、多軸補間、なめらか輪郭制御などのNC技術が必須です。
オープンモーションコントローラでは、整列巻、螺旋巻、多極巻、中空巻などあらゆる形状の
経験があります。
サーボ制御では、主軸同期制御方式や補間方式など目的に応じていろいろな手法を選択で
きます。
また、巻線のモーション制御は、一般には複雑なサーボ制御の連続になりますが、巻き数、
巻幅、ピッチ、主軸速度などをパラメタとする専用の巻線命令によって、簡単に取り扱いで
きます。

1.オープンモーションコントローラのメリット
a.主軸とトラバース軸の複雑な同期制御を高速・高精度におこなえます。
b.巻き形状やワークに対応したモーション制御方式のアレンジも可能です。
  (専用の巻線命令)

c. 巻線命令をパラメタ方式とすることで記述や調整が容易です。
  (パラメタ式の巻線命令)
d. ボード1枚のスタンドアロン方式(PC不要)でも実現できます。 



  2.「整列巻」と「らせん巻」

   オープンモーションコントローラでは、「整列巻」「らせん巻」ともに可能です。

  □整列巻
     主軸の回転角のある部分においてのみトラバース移動します。
    比較的低速回転で初層巻や太い線径で使用します。 


 □らせん巻
    一般的な巻線動作です。
    高速巻やフライヤー巻では、ほとんどがこの方式です。




3.主軸/トラバースのサーボ制御
主軸は、加速/減速制御をともなう定速回転指令が一般的です。
巻線命令での主軸制御

トラバース制御は、大きく2通りあり、オープンモーションコントローラでは、ワークや作業目的に 応じて、最適な方式を選択できます。

□  補間方式
主軸のサーボ系のゲインが高く、トラバースと同程度な応答性がある場合は トラバースと主軸を補間関係で制御する方法が良いです。

□ 同期追従方式
主軸のサーボ系が低い場合(インダクションモータなど)は、主軸回転角をエンコーダ(PG)でカウントしてこれに同期追従させる方式とします。
ただし、同期追従の場合、コントローラのサンプリング周期による遅れ要素の影響があります。その改善策としては、サンプリング周期を短くする方法やトラバース軸に補正制御を加える方法があります。


   4.巻線命令 (巻線専用のモーション制御)

マシンやワークにより巻き方式は多種多様です。
主軸やトラバースのサーボ制御は複雑で動作条件をパラメタ設定する方式が使い易いです。
■ 簡単な例
    REEL R125  L−3000 U3000 N3 F600;(→下図@)
    REEL R−125 L−6000 U0    N6 F600;(→下図A)
   巻線命令のパラメタ表現の例
  
  
      
  設定範囲 [単位]
R:主軸回転数(設定巻数)   
L:トラバース軸下死点インクレ量
U:トラバース軸上死点インクレ量
N:トラバース軸L点U点往復回数
F:主軸回転速度        
-9999〜9999(≠0)[回転]
−99999〜0[パルス]
0〜99999[パルス]
0〜9999[回]
0〜3000[RPM]
 ■ パラメタ表形式
     パラメタが多い場合は、表形式にして条件NO.を指定します。
     表形式の場合、パラメタ値の編集が容易で、入力ミスも阻止できます。
    パラメタ例











 
主軸関係





トラバース




整列巻用
 
巻数     (ターン数)
加速時間   (時間又は加速度)
低速回転数  (RPM)
高速回転数  (RPM)
減速時間   (時間又は加速度)
 
開始位置
折り返し位置
(mm)
(mm)
ピッチ又はターン数/片道 (回)
最終層処理方式

開始角度   (度)
折返し角度  (度)
 
 
  5.高速なサーボ制御
トラバース軸のサーボ制御は、高速応答と高精度が要求されます。巻線径が小さくなり、高速巻になるほどその
要求は高くなります。
高速応答が可能なようにサーボ系を良好にすべきです。
テクノでは、メカ、モータを含むサーボ系の改善を支援します。

  6.スタンドアロン応用

     オープンモーションコントローラは、ボード単独で動作できます。
巻線機ではワーク毎に段取りを完了すると、その後は自動機のように繰り返し運転することが多く、
無人運転させることもあります。
このような使い方では、PC(パソコン)は不要でボード1枚で稼働するオープンモーションコントローラは、
コスト的に有利です。


   7.軌跡精度の解析  (モーションアナライザ)  

       巻線精度向上のための調整としては、大きく2段階に分かれます。
       第1段階     サーボ系の調整(サーボアンプ、メカ、コントローラ)。
       第2段階     巻線パラメタの最適化。
   第1段階の定量解析や評価方法として、オープンモーションコントローラの「TPCロギング」の機能が有効です。
   (詳細は、 ホームページ Techno News「サーボ制御とモーション解析」を参照下さい。) 
  オープンモーションコントローラでは、巻線動作中のトラバース軸と主軸との位置情報を時間列にサンプリング
  して、EXCELにより軌跡精度の解析をおこなえます。この結果を見ながら、サーボアンプや
  オープンモーションコントローラのサーボパラメタ調整をおこないます。また、メカの剛性などの評価もおこなえます。

  ここで完璧にしておくことで、第2段階の調整では、周辺治具や運転条件に専念できます。


 
  詳しい内容をお知りになりたい方は、直接テクノへお問い合わせ下さい。


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