形状補正機能による高精度輪郭制御
多軸補間では、サーボ系の遅れにより軌跡の内回りが発生します。そのため実際の軌跡は理想の軌跡とのズレが発生します。形状補正機能では、サーボ系の遅れを補正して、軌跡精度を改善します。金型加工、研磨、造形など高速高精度を要求するマシンには有効で、特に高速DNCと組み合わせは効果的です。
また、TPCロギングとEXCELソフトによるによる軌跡精度の定量解析が検証に役立ちます。
1.形状補正機能の概要
■形状補正の効果
サーボ系を1次遅れ系とみなして、その遅れ分を補償するモーション制御です。
その結果、指令どおりの実軌跡となります。
速度ベクトルの変化が滑らかな場合には、最大限の効果が出ます。
従って、速度変化が大きい場合は、「プリ解加減速」を利用するか「動作プログラムの
各ステップ(ブロック)を細分化して、速度Fがゆるやかに変化する」ようにして下さい。
■形状補正機能の制限
サーボ制御の速度が急に変化する動きでは、十分な効果が上がらない場合もあります。
また、理想的なサーボ系(1次系)と現実のサーボ系の差(機械系、速度ループ特性)
から、効果の程度が変わることがあります。
2.自由曲線における高精度輪郭制御形状補正の例
形状補正により自由曲線の実軌跡が指令どおりになっている事例です。
【動作プログラム】
微小直線補間連続ブロック
【共通動作条件】
位置ループゲイン
Kp=30 (XY軸共通)
形状補正無し
・指数型加減速処理:有効
(時定数=30msec)
・プリ解加減速処理:未使用
・形状補正制御:無効
形状補正有り
・指数型加減速処理:無効
・プリ解加減速処理:使用
(加減速時間
=100msec)
・形状補正機能:有効
(形状補正係数=60)
3.形状補正機能の効果
一般のサーボ制御では、プリ解加減速をおこなっても、位置ループ系による偏差量分の遅れの
ため、高速送り(位置偏差過大)では軌跡誤差が顕著となります。これを0に近づける為に、
コントローラ内でフィードフォワード的な補償制御(形状補正)をおこなうことで、位置偏差を
小さくします。
プリ解加減速無し
形状補正無し
補間時定数
=30msec
Kp=30
R=50000p
F=100Kpps
半径縮小
=130p
(130μm)
プリ解加減速有り
形状補正有り
補間時定数=0
Kp=30
R=50000p
F=100Kpps
半径縮小=0
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